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どうなる日本のスーパーコンピュータ

スーパーコンピュータというと「2位じゃダメなんですか?」という言葉を思い出す方も多いのではないかと思いますが、現状はどうなっているかご存じですか?
理化学研究所が計画し富士通が開発した国産スーパーコンピュータ「富岳(ふがく)」は、2020年6月・11月の国際スーパーコンピュータ会議で、計算速度、物理解析、人工知能、ビッグデータ解析の4部門で世界一となりました。速さだけではなく使い勝手の点でも世界から高い評価を得られた記録です。しかしこの記録は2022年5月に米国AMD、Nvidiaが開発した「フロンティア」が計算速度で世界一の座を奪還して、再び米国に世界一の座が戻りました。
スーパーコンピュータは必ずしも世界一でなければダメというものではありませんが、計算速度や使い勝手の差がその国の科学技術の発展を左右する重要な要素となっています。今問題となっている地球温暖化解析や医薬品・化合物開発、究極のエネルギー源と言われる核融合炉の開発など、スーパーコンピュータの力が無ければ進まない分野が多く、これを持つ国は大きなアドバンテージとなります。
特に国際核融合炉開発プロジェクトでは、核融合実験炉本体の施設建設をフランスに持っていかれましたが、スーパーコンピュータを含む研究施設は日本に設置されることになり、日本の技術に世界の期待が集まっています。
パソコンでは中国に抜かれて久しい日本ですが、スーパーコンピュータの分野では世界のトップを争っており、これが科学技術の研究開発力を底辺から支えていることが、今の日本の強みとなっています。しかし、日米の後を追って中国も強力に追い上げてきています。ここはお互いが健全な競争精神をもって、人類の幸せのためのスーパーコンピュータの進歩に繋げてもらいたいものです。